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Interview : zeill

 ■第二夜 ストーリーの考え方


○テーマはどう決める?

──題材を決めるときは書くために考えるって感じ?思いついたら書く?

 両方かな。思いついて書いてるやつと考えたやつと半々。

──締切ギリギリのときは考えて書いてるとき?

 そうなると、最近毎回だけどね……。

──書けてないと言いつつ、ギリギリ間に合ってるじゃない。夏休み一気に宿題派って感じで。

 色々手とか抜いてあとは諦めの境地(苦笑
 『彼女はスケルトン』とかMBFの『二つの月の協奏曲-フェルッカという月-』の後半作とか、諦めムード満々だよ。感想で指摘受けたけど、竜頭蛇尾バレてんなぁと(笑


──私は他の人の作品を読んでて、UO本とUO三題噺みたいなUO外の物は別物だと思うんです。改行の間というか……そういうの考えながらやってます?

 俺は一旦全部テキストで起こすから、UO三題噺はそれをそのまま。
 UO本へは手書きで書き写してるから、そのときに間とかちょっと言葉を修正したり削ったりとかする。
 あー、ここ一行で終わらせたいなーとか、一ページに収まらないのかー じゃあ、ちょっとここ切ろうかなーとか、逆にちょっと足りないとかね。
 例えば『二つの月の協奏曲-フェルッカという月-』は、テキストに起こしたのとUO本のは真ん中部分がまるっきり違うんだよね。
 巻数に上手く収まらないから、少し順番変えたり削ったりした。


──最初から大体道筋考えてから書くほう?書きながら考える?

 基本ゴールまでは考えてる。大雑把になんというか時間軸表みたいなのを頭に思い描いて、そこに向かって書くみたいな書き方。

──書きなれてないと書き始めのプロローグのようなものは思いつくんですが、でもそこから次に何を考えれば話が進んでいくのかわからなくて挫折するって人は多いですよね。

 俺もプロローグは思いつくけど、書いてないのは一杯あるよ。今のと同じでそっから先思いつかないからね。
 そういうとき、俺はそれを投げて違うのを考える。
 あれこれ考えながら、こう頭の中でぐちゃぐちゃになってるやつが、あるときピコーンとくるんだよね。


──ピコーんですか(笑

 そうそう、ピコーン(笑
 そうすると話のあらすじが大体出来上がってるね。


──じゃあ、一つのネタを練るというより、書きそうなのを思いつくまでいろんなこととか考えてボツネタは振り返らないと。

 振り返るんだけど、あえて拘らない。思いつかないってことはその程度のお話なんだよ。
 無理やりストーリーにしてもろくな結果にはならないね。


──ゼイルさんの書く話は王道ストーリーなイメージがありますね。変にキャラやネタに逃げてないイメージがある。

 それもこれから壊していきたいね。若干違う作風にもチャレンジしてみたい。
 その第一弾が『かのスケ(彼女はスケルトン)』だったの。


──私ラノベ読んだことないけど、ゼイルさんの本を初めて読んだときの印象が、ラノベってきっとこういう感じなんだろうなというイメージに近かった。長いけど読みやすい。軽い感じの会話と戦闘重視な感じと起承転結がわかりやすいというのかな。

 もう少し会話で話を書きたいなとは思ってるんだけどね。
 ちょっと今考えてるだけだけど、もう少し慣れたらやりたいなぁと。会話だけで終わらせるお話。


──書いてるとあえて苦手なとこ書きたくなる?

 んー、なんというかチャレンジ精神旺盛なのかもね、やってないところとかをちょっとやってみたいと思う。 若干『かのスケ』で幅広がったんじゃね? と思ったもん。
 書くのちょっと大変だけどちょっと広がったかなーって、だから少し別のチャレンジをあえてしていこうかなって。



○妄想100%!

──書いてるときはなにか参考にするものとかあるの?

 あんまりしないかな。書き方とかは参考にするときあるけど。

──あまりUO上のものって出てこないよね、場所とかその場に行って調べてきましたみたいな。

 まぁだって基本妄想だからね。
 『二つの月の協奏曲-フェルッカという月-』の村とかないじゃん。勝手に作ったわけだから調べようがない。
 ハートウッドでは樹上生活してるなーぐらいだよ。
 まぁ、ゲートで通じてるってことは別世界、もしくは空間が隠れてるかどっちかだってことだろうから、とかそういう妄想全開で作り上げる。


──妄想100%と。

 過言じゃないかもしれない。(笑

──ゼイルさんの話には勝気な女性が多い気がします。

 そだね、勝気というかそういう女性が見せる”弱さ”の部分が俺は好きだったりするので。

──自分のキャラで一番好きなのは誰ですか?

 難しい質問だね。んー、思い入れがあるのはフェリスだけど、リューネも実は可愛いし。

──実はって描かれてない部分じゃないですか。

 もちろん、脳内では。
 あとは、文学賞に出したカフェのオーナーも好き。俺の脳内イメージでは好き。


──脳内イメージ多いよ(笑

 だってキャラ作り出してるの、俺の頭の中なんだもん。
 着てる服、瞳の色、髪の色、身長、体重、胸、尻、基本書くとき全部イメージしながら書いてるよ。


──そういう描写多いよね。細かく想像してるから書けるんですね。

 イメージしたから書きたいんだと思う。こういう容姿どう? みたいな。

──がんばってイメージするの? 自然とイメージしちゃうの?

 UOのキャラメイクみたいなもんかな。
 顔のパーツはこれで髪の毛はこの色でーとかそれをやってるだけだよ。



○最後に

──今まででどのくらい書いた?

 たぶんMBFやUO三題噺に出してる作品以外だと3作くらいしかない。
 しかも作りかけ。


──じゃ、ほぼ本格的なのはUO三題噺参加後か。一年たってないくらい?

 うん、書き始めてそんな経ってないよ。
 今回(第七回目以前にインタビューしております)のUO三題噺も短編で色々練ってるよ。
 こういう話がいいかなー、いやでもこういう話がいいかなーとか。
 でも他のことやってて書いてない。
 いつも準備段階でああしよう、こうしようとか悩んでるから何時ものことなんだけどね。


──いつも頭の片隅にはあるね。

 そうそう、ふとこういうのいいんじゃない? とかそっから膨らませてみたり、そういうのやりながら絞ってったりするの。
 普通に夜街歩いててさ、空は暗いじゃん、夜だから。
 でも街のネオンが煌々ととしてて、このまま夜が明けなかったらおもしろいなーとか、しかも日本だけとか。
 そういう事ばっか考えてる。
 んで、誰かその夜をどうにかしようと悪戦苦闘するんだろうなとか、そういう妄想しまくり。


──なんかゼイルさんの日常楽しそうです。
   では、あえてUO内で本を書くという普通に考えたらめんどくさそうなことをしているのはなぜでしょう?

 俺は、単にきっかけがUO内だっただけの話だと思うよ。
 今は書くのが楽しいからあんまり感想はそこまで気にしないかな、反省材料としては頼もしいけどね。
 でも、書きたい作品を書いてるつもりだよ。



○インタビューをしてみて

 RPギルド出身な彼は初めてオスタの出てくる話を書いたときに、自分が後に本即売会の企画者になるとは夢にも思わなかっただろう。
 私も企画を最初に聞いたときには彼の一面しか知らなかったので、本即売会の企画を考えるなんて!とびっくりしたものだが…。

 ユーモアがありながら、基本に忠実な書き方だと思う。
 軽いテンションの会話から始まる流れに上手く乗れば、起承転結の流れにそって魅せる戦闘シーンが山場のスカッとする話が読める。

 起きたことだけを羅列するような文章がまず第一歩。
 そこに一人称の心理が付け加わって第二歩。
 さらに情景描写が付け加わり第三歩を踏み出して、三人称を書くようになっていくというのが書き始めた人の最初に通る道と個人的に思っていたので、その最初に通る道を一気に飛び越えてきた彼の作品にびっくりしたのを覚えている。
 ややブリタニアとは違うファンタジーと受け取れるときもあるけれど、ライトノベル的な軽快なテンポはゼイルさんらしくていいなと思う。

 彼の作品で、私が好きなのは「失われた大陸と失われたレシピ」。
 フェリスとラフレシアの話をまずは読んでみてほしい。


 【Interviewer : Kirill】
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by fayshess | 2008-05-07 16:19 | Interview